2011年08月22日

宮寺教会の新聞記事

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入間市の宮寺にはカトリックの宮寺教会があります。この建物は埼玉県内では現存最古といわれる教会建築です。
この建物に関する記事が埼玉新聞に掲載されました。ネットには載らなかったようですので、ここに転載します。
※ブログ記事内の写真は当会会員が撮影したものです。
 
埼玉新聞2011年8月18日
畳敷きの聖堂 今も
面影当時のまま、建立100周年   入間のカトリック宮寺教会
入間市宮寺のカトリック宮寺教会が今年、建立100周年を迎え、9月19日には盛大に100周年記念祭を催す。このカトリック教会は今でも昔ながらの畳敷き(22畳半)で、建設当時の面影をそのまま残している。カトリック教会では県内で最初の建物で、入間市景観50選にも選ばれている。(広川二六)

 宮寺教会は入間市宮寺の国道16号から東京・青梅方面へ右折してすぐ右手にある。カトリックの教えが広がったのは今から125年前の1886(明治19)年7月、地元の農業川嶌清蔵さんら10人が洗礼を受けたのが始まり。

 1892(明治25)年10月、メーラン神父(パリ外国宣教会)が東京・八王子本町教会に着任し、宮寺に住む多数の人たちが受洗した。そのためメーラン神父は100年前の1911(明治44)年7月、教会を建設した。

 宮寺教会は長崎・五島列島で教会建築を手がけた鉄川与助の建てた教会によく似ている。
 日本民俗建築学会員の酒井哲氏によると、切妻屋根の平屋建てで、上部には鐘塔、その奥に祭壇が設けられている。初期キリスト教建築の基本となったバシリカ形式を継いでいる。日本瓦ぶきで軒が深く、和風建築の中に素直に鐘塔をはめ込んだような形としている。塔は柿渋とベンガラで赤く、窓にはガラスがはめられていた。

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教会は畳敷き22畳半のワンルームで、祭壇の部分が一段上がり板敷き。祭壇の十字架の架かっている壁面は「床の間」のように面としての格を他の壁面と変えている。一般的な和室では「床の間」に対して、畳を平行に敷くことになっているが、ここでは真ん中の畳を一列だけ縦使いにして、祭壇の中心性を高めている。メーラン神父の指導で、地元の大工が苦労して教会建築を手がけた様子がうかがえるという。

 左右にあるキリスト、マリア像のステンドグラスはメーラン神父がパリから取り寄せた手吹きのもので、近寄ってみると、色ムラや気泡などが確認できる。暗い壁面にロウソクの灯とともに浮かび上がり、幻想的で今となっては貴重な芸術作品だ。

 入り口で靴を脱いで畳の上に足を踏み入れると、1人静寂の世界で正面のキリスト像と向かい合って祈る修道女の姿が見え、宮寺教会独特の雰囲気があり、100年前の畳の上で祈る姿を再現している。

 当時としては非常に珍しい西洋館で、小学生たちが遠足で見学に来たという。現在、宮寺教会は所沢教会の巡回教会で、藤田薫神父が担当し、ミサのある日には地元の信徒や教会隣にある「イエスの小さい姉妹の友愛会」の修道女、フィリピンやブラジルなどの多国籍信徒ら20人ほどがやって来る。藤田神父は「宮寺教会は埼玉県のカトリックで最も古い教会であり、先人が守り支えて来られた教会の信仰の灯を絶やすことなく、次にバトンタッチするのが責務と痛感している」と話していた。
posted by 文化遺産をいかす会 at 11:30 | Comment(0) | 入間市の文化遺産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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