2012年10月13日

秋空の下で「いるま文化遺産こけーら散歩・黒須」を開催

 秋の好天にも恵まれ 「いるま文化遺産こけーら散歩・黒須」が無事に終了しました。

参加人数は募集定員を大幅に超え、関係者を含めると50名ほどの大きな集団の街中ウォーキングとなりました。

※参加者(一般参加36名・行政関係4名・取材3名・運営スタッフ10名)
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当日のこけーら散歩の様子を振り返ってみましょう。
  
 ◆入間市駅北口に集合ss-2012-1013-3001.jpg 
 kokera map-005-02.jpg 日当たりでは暑いくらいの天気となり、日影となっていた北口エレベーター前で受付となりました。資料を配布し、リボンを付けていただきました。

資料の中にある四つ折りの「入間こけーらさんぽ黒須地区」は、今年度の入間市の市民提案型協働事業の一環として当会で作成した黒須地区のマップです。

今回のこけーら散歩も協働事業としての取り組みです。

このマップを片手に駅前を出発です。
駅の北口周辺は霞川側から見ると高台になっています。
南北朝時代に足利側が陣を敷いたとされたことから「大将陣」と呼ばれていて、黒須を見下ろせる見晴らしのよい場所となっています。

人家の細い路地を通って国道16号側へ向かいます。
斜面を階段で下って国道16号側に出て旧黒須銀行へ。
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◆旧黒須銀行

旧黒須銀行は公開日でしたので、銀行内にはパネルが展示されています。往時の土蔵の銀行の様子などについての解説を博物館の学芸員の三浦さんにお願いしました。

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※博物館の配布資料
 1階の天井は高く、当時の銀行のカウンターはそのままに残っています。
建物としては痛み具合が激しくなっている部分もあり、貴重な資産を残し、いかしていく手立てを探るのが課題となっています。
配布資料にある写真には銀行に並んで土蔵が建ち、良き町並みがあったことが分かります。
隣には、繁田醤油の長屋門や母屋や付属屋があって、この辻は黒須のかつての町並みを想像できる一角となっています。

この日は、繁田醤油さんのご好意で、特別に長屋門の内側にも足を踏み入れされていただき、本格的な造りの建物群に触れることができました。
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歩道橋を渡って、黒須公民館の方へ向かいます。
この歩道橋からの俯瞰は家並みを見るベストポジションかもしれません。
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黒須公民館の向かいには、空き家となった平屋が数棟ありますが、かつての米軍ハウス?の名残りではないでしょうか。
 似たようなつくりの住宅はこのあたりに点在しています。
 リフォームして再利用している一番の例としては東町にジョンソンタウンがあり、米軍が駐留していた当時の雰囲気がまだ残っている場所でしょう。
 今ではちょっとおしゃれな町になっています。(関連する企画情報はコチラへ)
 この道が霞川とぶつかる所に治水の碑があります。暴れ川であった霞川の氾濫の様子を伝えています。
現在の川の流れもかつては、蛇行してもう少し国道16号寄りのところを流れていました。
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霞川の左岸を歩き、住宅街を抜けて蓮華院へ向かいます。

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◆蓮華院ss-2012-1013-6003.jpg
 ss-2012_1013_ 021.jpg 蓮華院では、特別に観音堂を公開していただき、ご住職さんから丁寧に解説していただきました。
内部を拝観できる機会はなかなかありませんので、格子天井の花鳥の絵や昇り龍などを実際に見ることができ、とても貴重な時間となりました。
蓮華院には多くの高木も立ち、この地域では緑豊かな貴重なエリアとなっています。
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蓮華院を後にして、旧道に向かい石川洋行さんへ

途中、霞川を渡ります。
橋の右側は入間川へつながる河口付近もすぐ近くの場所になります。
 ss-2012-1013-9002.jpg ◆石川洋行さん

「洋行」は貿易等を行なう商社・商店を表す屋号に使われます。

現在の母屋(明治26年前後に建設)は、旧石川組製糸の第一工場群(現在の黒須団地の場所)の中で事務所棟として利用されていたものを、現在の場所に曳家して事務所兼住宅として住み継がれています。

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この母屋に隣接して、3階建ての土蔵が建っています。大正7年ごろに繭蔵として建設されたといわれています。

その主屋は梁間4間×桁行10間(40坪)と大規模で、2階建ての下屋が取り付く土蔵です。現在は「楽蔵(らくら)」と称して、3階はイベントスペースなどとして利用されていることをご主人である石川洋子さんより説明いただきました。
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こけーら散歩の中間地点として、楽蔵の3階でお茶とお菓子で皆さんには休憩していただきました。
壁面には当会で作成した幾つかの文化遺産を紹介したパネルを掲示しました。
ss-2012-1013-9003.jpg 旧道を歩き、途中「新道の家」の前を通過して西洋館へ。
「新道の家」は昭和初期の洋館の造りです。内外観にその特徴が現われています。


現在、国道16号線の拡幅工事とこの周辺の区画整理事業のため道路工事が各所で続けられていています。
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◆西洋館
西洋館も公開日で相当な賑わいを見せていました。新聞で広報したことや最近もアイドルグループのPVが撮影されたとかで、若い人達も多く訪れていたようです。

玄関前で、石川家のご当主の石川嘉彦さんに解説いただき、皆さんには内部を自由に見学いただきました。
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◆西洋館から武蔵豊岡教会へ

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ss-2012_1013_ 136.jpg国道16号のランドマークとして尖塔が印象深い武蔵豊岡教会では、教会の沿革を教会員の黒田さんよりお話いただき、この教会がこのようにここにあることの大切さを感謝しました。
90年近くを経て今にある空間の貴重な体験を皆さんにはしていただけたのではないでしょうか。 
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再び、国道16号を渡って階段を上り大将陣へ。
昔の地形に逆らわずに斜面を曲がりながら上るといった感じで、入間市駅北口に向かう道は狭いのですが、古い住宅もあり趣のある風景をわずかに残している所です。
北口に到着で、約4kmのこけーら散歩は終了です。

アンケートでは、多くの皆さんに満足いただけた回答を頂戴し、私たちもホッと一安心しました。
今回は西洋館が混雑していたことや見学時間が短くなってしまいましたが、じっくりと体感していただく企画も練っていきたいと思います。
ss-2012_1013_ 139.jpgこれからの秋の深まりを感じさせるいわし雲に見送られて。

皆さま、お疲れ様でした。 

<こけーら散歩・番外編へ>

 ◆アンケートの感想から
  ・東京からの転入者です。当会の活動を始めて伺い参考にさせていただきましたが、大変素晴らしい文化遺産のご紹介感謝します。
・恵まれた自然の中にこれほどの遺産が眠っていたことに感動しました。
・入間市内にこれほどまでに素晴らしい歴史上の建物があることを再認識しました。
・説明をお聞きして、入間市への郷土愛が深まりました。
・40年近く住んでいながら、こんな素晴らしい文化財があった事を知りました。今日は本当に有意義な一日でした。ありがとうございました。
・人数の多い時は、幾つかに分かれて説明して欲しい。
・とても楽しく、ありがとうございました。洋行さんのまゆ蔵でのティータイムお心遣いありがとうございます。礼拝堂の中、メレル先生の設計すばらしく、うれしかったです。
・楽しかったです。世話役の方ありがとうございました。ただひとつ、ひものウォーキングシューズなので、靴をぬぐのが大変でした。
・市の文化遺産を知ることが出来、住んでいる地域の事を知り、とても勉強になりました。
・いろいろ勉強になりました。入間を知ることができました。
・全体的にはよかったが、石川洋館の見学時間が短かった。2階を見たかった。
・次回の企画を楽しみに待っています。今日はありがとうございました。
・よい運動が出来ました。大変楽しかったです。有難うございました。
・暑いので少々疲れましたが、日頃見られない所を見学できて良かった。道すがらの話も先頭だけで聞こえない、聞きそこないが残念でした。博物館委員の解説、声が小さかったのが残念でした。
・大変詳しく説明していただき勉強になりました。
・説明が分かり易くて楽しい一時でした。また機会がありましたら参加させていただきます。
・入間に住んで40年ですが、こちら方面はほとんど来た事がなく無く、とても良かったです。また、是非参加させていただきたいと思っています。
・個人では見学できないところ、各地での現地での説明などとても充実していた企画でした。持ち主やご当主におはなしをきけたのはとてもすばらしいです。蔵の修復、銀行の修復など募金をつのってもいいかと思います。
・普段入れぬ場所の見学ができ、いろいろ話が聞けて良かったです。
    ※不備な点等今後の改善に心がけていきたいと思います。
posted by 文化遺産をいかす会 at 15:30 | Comment(0) | 協働事業2012の報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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